同人イベントにおける著作権問題
週末、僕は川口にいた。
もうこの書き出しは飽きてきた感はあるが、この週末僕は川口にいた。お目当ては出来る限り参加(購入側)している「ゲームレジェンド」というクラッシックゲーム専門のファンイベントに参加するためだ。
上記の写真はみなさんおなじみのアーケード版「木こりの与作」であるが、*1これからもわかるようにかなりコアなイベントでもある。なんせゲームセンターの筐体が展示、フリープレイで置いてあるようなイベントだ。日本の同人誌即売会というよりも、どちらかというとアメリカの~コンに近い雰囲気ではある。
もちろん二次創作同人誌等の販売物も日本のイベントなので沢山ある。例えばこの1/12ペーパークラフト筐体等グッズ販売もある。僕も迷わずセガの大型筐体のペーパークラフトを購入した。なんせゲームセンターで一番コインを落としたスペースハリアーなのだから。*2
今年はスペースハリアー30週年という事で記念本が出ていたりなかなか楽しくいろいろ購入したわけだけども、こういう話題が終了後に起こっていたようだ。
よく言われる「二次創作同人関係の著作権問題」だ。最初に提起している人は現役のタイトーの作曲家、いわゆるこの問題になっているタイトーサウンドチーム「ZUNTATA」の現役メンバー。いわば著作権ホルダー側の人だ。こういう例は非常に珍しいのだけれども、ネットの発達と共にこういう事はこれから増えてくるのではないかと思われる。
ただこうした問題の時に、二次創作側からよく言われるのは「グレーだから」という言葉。そのため「販売を頒布」「お客を一般参加者」と長年ごまかし続けてきた。だけれども貨幣経済を流通に使用している以上、同人関係の売買は諾成契約だし商行為だ。実際に国税がコミケ等を監視?しているというのからもそれは抗いようもない事実だろう。二次創作はグレーなのだろうか?
私的な考えを書くとグレーではなくブラック、真っ黒だと考える。法的には上記のようなコピーのような物はもちろんのこと、他者の著作物を無許可、無断で使用するのはいかに創作性を加えていたとしても訴訟の対象になるのは「ハイスコアガール」の問題でも明らかだろう。
しかし二次創作側はいつも自分に甘い事を述べるように感じる。現実を直視する必要があるのではないか?と僕は思う。「愛があるかどうか」なんてのは基準もないし本当に曖昧だ。であれば僕らはどうすればいいのか。
方法は2つ。1つは現行法を理解しつつ、黒である事を認識し、二次創作活動をする事。所謂ネットでよく言われる「グレーだから」という甘い認識を改め、現実を直視し、黒行為である事を背負い、覚悟し責任を背負って活動する事だ。そこまでの覚悟を決めていれば、著作権ホルダーに言われても逃げずに責任をとれるだろうし、外野が何を言っても動じることはないだろう。黒行為だけどなぜやるのか?わかっていても好きで好きで仕方がないからするんだという覚悟。ある意味アウトローだが信念を感じなくもない。
もう1つは現行法の改正かホルダー側にガイドラインを望む事だ。実際近年そうした二次創作についてガイドラインを公表するホルダーも増えてきているように感じる。最も有名なのは「初音ミク」等で有名なクリプトンではないだろうか。
いずれにせよ、まずは現実を見ることではないだろうか?いつまでも「グレーだ」と言い続けても変わらないし、そんな論理は著作権ホルダーには通用しない時代がもうそこまできているように思う。かつてはアンダーグラウンドだからと自分勝手に好きなようにできたが、もはやそういう時代ではない。コミケにしてもテレビで特集される時代。いつまでも子供のままではいられないのだ。