俺は此処に居る

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【少女☆歌劇 レヴュースタァライト 第7話 感想】ばななの涙

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「少女歌劇レヴュースタァライトも第7話。やっと知名度も上がってきて、はてなキーワードもやっとできたようです。以前書きましたが物語を起承転結でわけるのであれば、1クールは3話ずつ、7話は転の初回になります。視聴したかたはお気づきのように相当物語が動きました。ここから先は相当な物語のネタバレも含みますので、まだ未視聴のかたは要注意を。*1

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今回は7回、大場ななことばなな回です。いままでいまいち物語には絡まず、実は舞台#1でもいまいちキャラ付けがあいまいだったのがばなな。それもそのはずで、この子この世界の大きなギミックだったわけです。思えばばななが裏方を希望したのも、脚本を希望したのもこの伏線だったわけだろうと。

ばななが渇望し続けている運命の舞台は、もう過ぎ去ってしまった第99回聖翔祭でのスタァライトつまり自身らが1年生のしめくくりで上演した舞台。二度とは戻らない舞台。ある意味ばなながもっとも青春と感じた時間。だけど、当たり前のことだけれど、たとえおなじ条件でも同じスタァライトは二度と上演できない。

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ばななはキリンオーディションに2018年5月25日に合格し、何度も2017年4月17日に戻っていたわけです。いや時をまきもどしたというべきでしょうか。番組開始時点で数度戻っている事が7話でキリンから告げられていますが、何度も何度もほぼ同じ時間を繰り返していたんです。それは大好きなみんなを挫折の悲しみや苦しみから救うため。そして自分の最高の一瞬、スタァライトを永遠に再演するため。

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「全部わかってるわ、私はね」

これは第1話なんですが、ばななは全部わかっています。だって、これもすでに何度も体験済みですから。こういう感じで6話まで見直していくと伏線があらわになっていきます。

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第99回公演に未練を残すばななはあの公演を「忘れられない永遠の一瞬」と評します。それを純那は未熟だったといい、だからこそ毎年同じ演目を3年間やるのだというわけですが、その後のばななの表情がなにか達観したような、悲しいような顔をします。常ににこにこして表情を変えないばななが表情を変えていたんですね。

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「あれは誰?」 

何度も何度もこの1年を繰り返していたばななですが、この時間の輪廻を破壊する者があらわれます。それが神楽ひかりです。それは7話での通常の周回とこの周回*2の違いで明白になっています。*3 

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ここで1話のひかり登場を見直すと面白いんです。ひかりはトランクをひきずっていますが、トランクの車輪はこの方向からみると反時計回りに動いています。ところが歯車に絵が変わって止まり、そして時計回りに回転をはじめ、歯車が噛み合って動き出す。ばななが時間を巻き戻すのを阻止して、正しい流れに戻すかのように。 

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そうしてサンドイッチ成分が脳にまわって夢心地の華恋がみたのは、東京タワーからひかりに突き落とされる夢。1話当初ではこれなんだろう?としか思わなかったこれらの演出ですけれど、ばななのギミックがわかった今、見直すとキリンの象徴でもある塔からひかりが突き落とす、これはキリンの世界、時間の輪廻からひかりが華恋を救うということではないだろうかと思うわけです。

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塔から落ちる絵と同じ構図で例のアタシ再生産になるのも奇妙でしたが、今思うと自然なのかもしれません。時間の輪廻から飛び出した華恋。華恋が再生産されて自意識をもって戦う華恋に再生産されたととれば自然だなと。僕が予想するに、華恋は今までの通常の周回だとキリンオーディションには参加していなかったのではないかと思うんです。1話にて「朝もひとりで起きられない、主役になれなくてもいい、そんなかたはお呼びではありません。」とキリンに言われる華恋。もしひかりと出会わなければ、通常の周回であれば、華恋は再生産されることはなかったのではないかと予想しています。

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あとこれも予想ですが、当然過去の展開を全て把握しているのはばななですけども、誰がどのように参加しているのだとか、そこまでは把握できていないと思います。だから3話でレヴューを経て急に仲良くなった華恋と純那について、ばななは理解できておらず純那にうかがっています。先の予想と合わせれば、華恋がいつもの周回と違った行動でレヴューに参加していることも把握できていないのではないか?と思うわけです。逆に異質な存在としてひかりだけは把握できているというのが現状ではないでしょうか?

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そんなひかりも誰がこの脚本を握っているのか把握していないのではないかと思われます。だから天堂真矢に「こころが見えない」といわれています。ひかりがいまいち誰とも仲良くしないのはこの辺りが原因ではないかなと予想しています。

大好きなみんなのこと、私が必ず守ってあげるね。あまくておいしいばななが最強! 

 天堂真矢が7話にて能力を看破していますが、本当に実力は最強だった訳です。これは番組開始前のPVですがある意味全くうそは言っていないという…本当に深い…

7話の前後にばなな黒幕説がありましたけども、ばななもまた妄執に取り憑かれてはいるけども、時間の輪廻に囚われた被害者なのかもしれません。これからの展開としては、ばななを救いみんなを救うという流れなのかなぁと。そう考えると7話のばななバージョンのEDにて唯一歌がなかったわけですが、ばななが救われ、妄執から解きはなれた時に歌バージョンが流れたりするのではないか?と妄想したりもします。*4

・Fly Me to the Star (#7)

 

予想をまとめると…

・ばななは過去の流れを把握しているが繰り返し分しか把握できていない。

・ばななは過去の体験から全員の手の内を把握できている。

・ばななは華恋とひかりの参戦を把握できていないかもしれない。

・ばななの想定外は華恋とひかりの存在そのもの。

・華恋とひかりの手の内だけはばななは把握できていないのでは。

・ひかりはこのギミックを知って帰国し華恋を救うために参戦した。

・ひかりは誰がこの時間輪廻の脚本を握っているのか把握していないかも。

 

こんな所ではないかな?と予想しています。まぁ多分盛大に外れるかもしれませんが、それも含めて本当にスタァライト面白いなと。

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さて次週はそんなひかり回。ひかりはどうしてこの時間の輪廻に気づいたのか?そのあたりが明らかになるのでしょうか?すごく楽しみです。

 

【追記】 

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2話のこの部分ですが、ばななとひかりの会話が全く噛み合ってないのにお気づきでしょうか?

ばなな「みぃつけた。探しにきたの」

ひかり「なぜ?」

ばなな「何か探しもの?」

ひかり「迷子よ」

ばなな「そう、よかった!」

このあとのバナナプリンの軽妙さで普通に見ている時は気づかなかったけども、ばななはひかりの問いになにも答えてない。このエントリの冒頭で使用している画像時の表情とか台詞「あの子も私の舞台に欲しくなっちゃいました」とかサイコ的で怖いという声もよくききましたが、この会話の噛み合ってなさの方が恐ろしい…

ひかりという今周回で生じた異変に対して、探りをいれているともとれる。なのでひかりを探して、ひかりの探しものを確認し、意味不明によかったとしている。あたかもみんなにバナナプリンを配らんとしていたという逃げ道を用意して…

すごくサイコっぽいです、いま思えばこの場面…

*1:今回は相当長いです。

*2:いわゆる僕たちが今見ている周回

*3:ひかりの存在による違いは明白ですが、なぜキリンの食用木の有無の違いはわからないままです。

*4:飛躍しすぎかもしれませんが