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俺は此処に居る

id:BlackSunこと黒太くんがニュースみて勉強したり、ラジオしたり、絵を描いたり、空飛んでみたり

80年代的なオシャレ

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先日こういう話題があったそうだ。

オタクのファッション話である。こういう話題になるとどうにも過敏に反応する人が多いようだ。いやはやたかだか他者の感想に対して過剰に過敏な物だなぁと思うことしばしばなのだが、今回話題にしたいのは「他者の感想について」ではない。

 

僕は中学生からのおたく趣味なのだけれども*1、80年代のおたく趣味ってそんなにファッション的にダサかったか?と思い返した所そうでもないんじゃないか?という不思議な感覚に陥った。確かに当時ネクラと言われたような人はいたのだけれども、今のネットでオタク諸氏が呪詛のように唱える「一般人」*2と隔絶された感はなかったのじゃないかなぁと。というような事を忘備録的に残しておこうというのが今回のテーマだ。

1984年放映の「よろしくメカドック」のED。曲もオシャレなんだけども背景画像が完全にアメリカ的オシャレ、ハワイかカリフォルニアか?っていう異国情緒あふるる感じになっている。この画像に似ているといえば冒頭に貼った鈴木英人氏だろう。鈴木英人氏といえば1982年のHuey Lewis & The Newsのジャケで有名。またこの種の絵で有名なのはわたせせいぞう氏だろう。これらの画風はカラートーン的の爽やかさが強く、80年代的と言っても過言でもないと思う。やはりアメリカ西海岸的な風景が似合う。時代がかってはいるがダサいという感じは(個人的にだけども)しない。こうした画風はアニメセルに凄く親和性が高く、違和感なく上記EDにマッチしているといえよう。

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こうした画風に強く影響をさせたのが洋楽、ジャンルでいうとAORになるのだろうと思う。僕はAORについては詳しくないのだけれども、その影響を受けた80年代の邦楽ニューウェイヴは凄くわかりやすいと思う。山下達郎やナイアガラサウンドの大滝詠一だ。上記の山下達郎のFOR YOUは1982年リリース、ジャケはやはり鈴木英人氏だ。

 

でもこうした絵はイラストレーターじゃないか!オシャレでも当たり前だ!っていう人もいそうだけれども、こうした西海岸風っていうセンスは80年代の漫画やアニメにはよくでてくるのである。

Dr.スランプ アラレちゃん」のペンギン村は日本的な感じなのに建物や風土は西海岸的だったように思うし、いまやヤンキー漫画の人もアラレちゃんフォロワー的な漫画を書いている。「コンポラキッド」は1985年放映、元はマガジンで連載されてた漫画だ。背景こそ未来都市なんだけれども、お父さんが着ているスーツとかそこはかとなくオシャレな着こなしをしている。そもそもコンポラもトラッドもスーツの名前だ。ちなみに元ネタであろう「アラレちゃん」は1981年放映、原作は1980年から。あえてフォロワーのこちらを紹介したのは曲が凄くいいので聞いて貰いたいから(笑)

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今のジャンプだと「ニセコイ」に相当するだろう80年代のジャンプ恋愛漫画の金字塔「きまぐれオレンジロード」にもそうした西海岸的な和製AORとでも言うべきオシャレ要素がでてくる。やはり背景画像がこうだ。喫茶「abcb」(アバカブ)はやはり西海岸風でオシャレ。上記画像はアニメ版なんだけれど、原作漫画はそれこそわたせせいぞう風か?ってくらいの感じの時もあったし、とりわけアバカブは意識して描かれていたように思う。

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ではゲームやマイコン少年はどうだったのか?というと現実はともかくなんとかオシャレで売ろうとしていたのも80年代である。なんてったって「六本木パソコン」である。PC6601SRが発売されたのは1984年。

上記のPC8801mk2FRの公式デモを見てもらえればわかるのだけれども、和製AOR的な背景画像である西海岸風の絵が2枚入っている。FRの発売は1985年。同時に発売されたMRのデモには大滝詠一の「カナリア諸島にて」が流れる。ナイアガラサウンド、和製AORだ。

 

80年代オシャレはアメリカ的な物への憧れから来ていたのだろうと想像するのだけれども、こうした80年代的オシャレはバブル崩壊まで続く。1987年のCMがこれだ。

いま見ても爽やか、人生が最高そう、毎日が楽しそうである。まぁ実際バブル崩壊まではこんな感じだったように思う。アメリカ西海岸への憧れ、永遠に終わらない夏、爽やかリゾート、そういうのが80年代のオシャレだし流行った。*3謡曲でいうとTUBEもオメガトライブもある。それにアニメや漫画、ゲームはそういう流行に今ほど距離を取っていないのである。これは驚きだ。ファッションも西海岸的な背景も音楽も隔絶された感じではない。確かにネクラとか言われたりもしたけれども、製作者はそうした憧れを与えてくれたし、消費者もそうした空気に憧れたのではないだろうか?

実際昨日探していたらポカリスエットのCMが1993年のバブル崩壊を境目にいきなり国内ロケ、予算縮小が見て取れる感じになり、海外への憧れなんて吹き飛んでしまっている。80年代は憧れからかロックフェラーセンタービルまで買い取り、ゲームでもファイナルファイト(1989年)のボーナス面でジャパンバッシングをネタにしていたのに、それからいきなり国内で現実的、夢なんか見れやしない、閉塞感を個人的に感じていた。

*1:とはいえ最初にコンピューターゲームを触ったのは幼稚園の頃で世間的には早かったと思う。所謂テレビゲームが70年代に自宅にあったのだから。

*2:僕はこれは選民思想的な差別用語だと思っている。

*3:僕は個人的にビデオゲームの「サマーオブラヴ」は「アウトラン(1986年)」だと思っている。永遠に終わらない夏を象徴するかのようなゲームだ。